ジャカルタ日本祭って何?

    日本とインドネシアの友好を深める「ジャカルタ日本祭」というイベントがジャカルタで開催されていることをご存知でしょうか?
    このジャカルタ日本祭は年に1度開催され、注目を集めるイベントの1つです。

    そこで今回は、ジャカルタ日本祭の歴史や魅力について探っていきます。

    ジャカルタ日本祭とは

    「ジャカルタ日本祭」とは、日本とインドネシアの両国民が交流することを目的とし、2009年からジャカルタで始まったお祭りです。

    ジャカルタ日本祭が始まった理由

    ジャカルタ日本祭はもともと30年ほど前に、ジャカルタに駐在する日本人の間で子供たちにも日本の夏祭りでよく取り入れられる「盆踊り」を楽しんでほしいと言う思いから始まったお祭りでした。しかし、毎年開催しているうちに日本人だけでなくインドネシア人も参加するようになり徐々に規模が大きくなりました。

    日本・インドネシア国交樹立50周年であった2008年に日本人の有志団体がが、ジャカルタ日本祭り実行委員会を設立し、ジャカルタ特別州政府の支援を得て最終的には官民一体のイベントとして2009年にジャカルタ市内で第1回目のお祭りが開かれました。
    第1回目は約3万人近い国民が集まり、日本とインドネシアの友好を深めるためのよい機会となりました。



    ジャカルタ日本祭のロゴマークの由来

    ジャカルタ日本祭のロゴマークは日本とインドネシアの国旗に使用されている赤と白で、ジャカルタの象徴であるモナスの炎を表しています。

    モナスとはインドネシアの首都ジャカルタにあるインドネシア独立を記念して建てられた塔のモニュメントのことです。
    この塔は、ジャカルタ市内のランドマークとして知られています。

    そして、塔の頂上には35kgの純金で覆われた炎の形をした彫像があり、独立の精神を象徴しています。インドネシアの人々の独立への意思と情熱を示している、この炎が「モナスの炎」です。

    日本とインドネシア両国の友好が将来にわたり燃え盛り続けることを願い、ジャカルタ日本祭では「永遠の炎」と呼ばれるモナスの炎をモチーフとしました。

    ジャカルタ日本祭の特徴


    もともとは盆踊りがメインのお祭りだったのですが、規模が大きくなるにつれて日本の伝統文化とポップカルチャーが融合したイベントとなりました。


    日本の伝統文化

    インドネシアの人たちに日本の伝統文化により親しみをもってもらうために盆踊りをはじめとし、お神輿の練り歩きや太鼓演奏があります。掛け声や熱気などは日本のお祭りと比べてもひけをとらず、かなりの盛り上がりをみせます。
    盆踊りも定番の炭坑節から、おどるポンポコリンやWAになって踊ろうなどの曲に合わせて、とにかく盛り上がります。
    そして、実際に日本文化に挑戦するインドネシア人も多くいます。
    書道に挑戦するコーナーでは初めて習字をする人たちがたくさん集まりました。
    また、インドネシア人で結成された和太鼓のグループがパフォーマンスを披露したりとインドネシアの中に日本の伝統文化を楽しむ人たちもジャカルタ日本祭をきっかけに増えてきました。

    インドネシアの伝統文化

    ジャカルタ日本祭では日本の伝統文化だけでなくインドネシアの伝統文化の1つである
    ブタウィ文化にもスポットを当てています。

    ブタウィ文化とはインドネシアの首都であるジャカルタの先住民ブタウィに関する伝統的な文化です。大きな人形を持ちながら踊る伝統的な舞踏である「オンデオンデ」、伝統的な音楽で多数の楽器と演奏する「タンジドリガン」など祭でブタウィ文化を披露します。

    ジャカルタが多文化都市として発展してきたなかで、ブタウィ文化はジャカルタの都市の歴史やアイデンティティーの一部として保存され、尊重されてきています。

    ジャカルタ日本祭では、日本文化とインドネシア文化をお互いに学び、理解を深めていくことを通して、ジャカルタにある独自の背景や特色を理解することができ共に良い影響を与え合うことができます。

    日系企業ブース

    インドネシアでは現在1780社の日系企業が進出しています。ある調査ではインドネシアで日本語を学ぶ人の数はどんどん増えてきているという報告もあります。
    ですが、新型コロナの影響もあり日本からのインドネシアへの投資額が半分近く減ってしまっていることもあり、中国や韓国が経済的な存在感を増してきているのも事実です。

    ですが、まだまだ日本ブームはインドネシアで続いており、2022年に3年ぶりに開催されたジャカルタ日本祭にも多くの日系企業が参加しブースを出店していました。
    トヨタ自動車、ホンダ、パナソニック、東京海上など日本を代表する企業がスポンサーとしてジャカルタ日本祭に参加しています。

    インドネシアでは日本の自動車が9割を超えるシェアがあると言われています。ですが、最近ではその自動車だけでなく「和食」も注目を集め、ブームになっています。
    ジャカルタ日本祭でも和食レストランやラーメン、お好み焼き、寿司などの出店がありました。

    日本のポップカルチャー

    ジャカルタでは日本のポップカルチャーが注目を集めています。中でもジャカルタ日本祭にはコスプレで参加しているインドネシア人が非常に多く、さまざまな作品のキャラクターと出会うことができます。

    インドネシアでは1970年代の終わりから日本のアニメの放送が開始され始めました。ですが、1980年代後半になると著作権の問題などもあり、日本のアニメの放映が厳しくなってしまった時期がありました。
    そして、1990年代初頭にインドネシアの新しいテレビ局の出現と同時に日本のアニメも復活し、ドラえもん、ドラゴンボール、ちびまる子ちゃん、ワンピース、クレヨンしんちゃんなど日本でも有名なアニメを日本の子供たちと同じようにアニメを楽しむことができるようになりました。
    2010年代になると放映されるアニメの種類は減ってしまいましたが、ネット配信の時代が到来したため、現在でもインドネシアの人々は日本アニメを楽しむことができ、その数はどんどん増えてきています。

    インドネシアでは「NARUTO」「名探偵コナン」「セーラームーン」「進撃の巨人」「君の名は。」「鬼滅の刃」などが特に人気があります。

    また、コスプレだけでなく実際にアニメに関連するゲストなどが出演することもあります。2022年のジャカルタ日本祭では一部オンライン配信のイベントがあり、その中で「鬼滅の刃」の主題歌を担当したLISAさんが日本から参加しました。

    アニメ以外にも、AKB48グループの姉妹グループであるJKT48のライブなどが開催されアイドル文化もインドネシアに受け入れられています。

    また、初音ミクなどが有名のボーカロイドやV -Tuberなども人気があり2023年にはメインの企画として取り上げられることが決まっています。

    縁日祭とは?


    ジャカルタ日本祭と似ているイベントとして「縁日祭」があります。

    「縁日祭」とはインドネシアの南ジャカルタ市ブロックM地区で2010年から毎年行われている世界最大規模の日本祭りです。

    縁日の他にもお神輿や山車、エイサー、よさこいなどのイベントや日本のポップカルチャーを楽しめるところなどジャカルタ日本祭と似ていますが、メインは日本の縁日をモデルにした飲食や物販などのブースです。
    もともとは日本食レストランなどが多くある、ブロックM地区で日本人がインドネシア人に感謝の気持ちを込めて始めたイベントでしたが、現在では約35万人規模の一大イベントとなりました。

    まとめ

    新型コロナの影響で中止を余儀なくされていたジャカルタ日本祭りが2022年に3年ぶりに開催されました。
    そのため、初めての試みとしてリアルイベントとオンライン配信のハイブリット形式で実施しました。3日間の来場者は延べ約9万人、オンライン配信視聴者は延べ約5万人でした。
    なぜ、ここまで日本とインドネシアの繋がりを強調する祭を毎年開催するのかというと「市民の目線で日本とジャカルタがもっと結びついて行ってほしい」という願いが根底にあります。

    特に、日本のポップカルチャーは若い世代の人たちが圧倒的に人気があるコンテンツです。日本への親しみの感情は形を変えてはきているかもしれませんが、お互いの文化を知り、興味を持つことでこれから先の未来に向けてもインドネシアと日本の結びつきはより強固なものになると感じます。
    ジャカルタ日本祭は2023年も11月に開催が決定しているので、ぜひ興味のある方は参加してみてください。


    私たちは日本企業のインドネシアへの進出を10年に渡りサポートしてきた経験に基づき、常にアンテナを張り、現地の最新情報が常に入ってきています。
    インドネシアでは日本の人気がますます高まってきている今、多くのチャンスが眠っていることは間違いありません。

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