インドネシアってどんな国?

    輝くリゾート地、壮大な遺跡、ジャカルタ、バリ島、島国、多民族国家・・・
    書き出したらキリがないアジアの楽園インドネシアは、魅力がたっぷりで、
    ぜひ足を運んでみてほしいところばかりです。
    そんなインドネシアの基本をお伝えしたいと思います。

    ①インドネシアの基本

    インドネシアの正式名称は、インドネシア共和国(the republic of Indonesia)です。
    東南アジア南部に位置し、赤道をまたぎ約18,000の島々からなる島嶼です。
    インドネシアは、もともとはインド諸島または東インド諸島と呼ばれていました。
    この「インドネシア」という名前は、ギリシャ語の「インドス(indos)」と「ネシア(nesia)」という二つの単語から成っています。

    なぜそう呼ばれるようになったか?ですが、諸説あります。

    インドス(indos)=「川」「河」が元となっている説が有力です。
    古代ギリシャ語では、インドス(indos)は、「インダス川」を表す単語となっており、その後、その川の向こうを表す国名として「インド」ができました。
    そこにギリシャ語で島を意味するネソス(nesos)の複数形「 νησιά / nesia (ネーシア、ネシア)・諸島が合体したことが由来したもののようです。
    ただし定かではありません。

    国名についている諸島と呼ばれるにふさわしく、インドネシアは世界最大の島嶼国であり、主要な5島と中規模な群島を含めた約18,000の島々から成り立っています。

    国土総面積は約189万平方 km(日本の約5倍)と超巨大な国です。人口は約2.7億人(2020年国勢調査)。中国、インド、 米国に次いで世界第4位であり、その人口の多さをもって「可能性の国」と呼ばれることもあります。

    また多民族国家のため、国の共通言語は、インドネシア語ですが、民族ごとに使用言語や衣装、郷土料理などが異なっています。

    ○国・地域名
    インドネシア共和国 Republic of Indonesia

    ○国旗
    紅白旗
    赤と白は伝統的な国民色で、赤は勇気を、白は潔白を表しています。白の上に赤があり、潔白の上に立つ勇気という意味を持ちます。

    ○国歌
    インドネシア・ラヤ Indonesia Raya

    ○面積
    191万6,907平方キロメートル(2019年、日本の約5倍)

    ○人口
    2億7,224万8,500人(2021年、出所:中央統計庁)

    ○首都
    ジャカルタ Jakarta人口1,056万人(2020年、出所:インドネシア政府統計)

    ○元首
    ジョコ・ウィドド大統領(Joko Widodo)
    (就任時期:2014年10月(1期目)、2019年10月(2期目)、任期は2024年10月まで、1961年6月21日生まれ)

    ○政体
    共和制(大統領責任内閣)
    ※代議制の選出により大統領が統治を行う。

    ○民族構成
    約300。ジャワ人、スンダ人、バタッ人など大多数がマレー系住民。そのほか中国系やパプア系住民などが居住している。

    ○宗教
    イスラム教 86.69%、キリスト教 10.72%(プロテスタント 7.60%、カトリック 3.12%)、ヒンズー教 1.74%、仏教 0.77%、儒教 0.03%、その他 0.04%
    (2019年、宗教省統計)

    ○インドネシアの祝日

    2022年版
    日付 曜日 祝祭日名称(日本語) 祝祭日名称(現地語など)
    1月1日 月曜 新年 Tahun Baru 2022 Masehi
    2月1日 火曜 旧暦新年 Tahun Baru Imlek 2573 Kongzili
    2月28日 月曜 ムハマッド昇天祭 Isra Mikraj Nabi Muhammad Saw
    3月3日 木曜 釈迦暦新年(ニュピ) Hari Suci Nyepi Tahun Baru Saka 1944
    4月15日 金曜 キリスト受難の日 Wafat Isa Al Masih
    5月1日 日曜 メーデー Hari Buruh Internasional
    5月2~3日 木曜~金曜 断食明け大祭(※) Hari Raya Idul Fitri 1443 Hijriyah
    5月16日 月曜 仏教祭 Hari Raya Waisak Tahun 2566
    5月26日 木曜 キリスト昇天祭 Kenaikan Isa Al Masih
    6月1日 水曜 パンチャシラの日 Hari Lahir Pancasila
    7月9日 土曜 巡礼の日 Hari Raya Idul Adha 1443 Hijriyah
    7月30日 土曜 回教暦新年 Tahun Baru Islam 1444 Hijriyah
    8月17日 水曜 独立記念日 Hari Kemerdekaan Republik Indonesia
    10月8日 土曜 ムハマッド誕生の日 Maulid Nabi Muhammad Saw
    12月25日 日曜 クリスマス Hari Raya Natal

    断食明け大祭は変動の可能性あります。

    ②インドネシア人口

    インドネシアは世界第4位である2億7,000万の人口を有し、今まさに経済成長真っただ中の国です。
    約2億7千万人もの人口は、ASEAN10カ国域内の約4割をも占めています。

    (総務省統計局「世界の統計2022」)

    順位 国名 推計人口
    1 中華人民共和国(中国) 1,439,324
    2 インド 1,380,004
    3 アメリカ合衆国(米国) 331,003
    4 インドネシア 273,524
    5 パキスタン 220,892

    インドネシアはいま、生産年齢人口(15~64歳)の総人口に占める割合が上昇していく人口ボーナス期の真っ只中にいる。この局面は1970年頃からはじまり、2040年あたりまで続くとされており、経済規模の拡大や持続的な成長を目指す政府や経済界にとって人口動態の把握は極めて重要なポイントです。

    人口ボーナス期とは、ある社会が「多産多死」の社会から「少産少子」の社会に切り替わる際に生じる、生産年齢人口(15歳以上65歳未満)がその他の人口の2倍以上ある期間のことを指すします。
    15~64歳の生産年齢人口が、それ以外の従属人口(0~14歳、65歳以上の人口)の2倍以上ある状態。この人口構成になっている国や地域は「若い国」ともよばれ、都市化の進展、工業化による所得増、消費活発化により高い経済成長率を実現する潜在能力があります。
    インドネシアの平均年齢が29歳と労働人口が若いのです。(日本は46歳)

    総人口における生産年齢人口の割合が高まれば、豊富な労働力が経済活動を活発にするだけでなく、教育や医療、年金などの社会福祉負担が少なくなり、資金を新しいビジネスに回すことができるようになりので、このように人口ボーナス期にある国が経済成長する仕組みとなっています。

    社会インフラが整い、消費も活性化しやすい人口ボーナス期が少なくともあと10年程度は続くと予想されるインドネシアは、東南アジアにおいては最も魅力的な市場の一つです。

    現在、インドネシアの他、中国、韓国、タイ、ベトナムが人口ボーナス期にあり、いずれも急速な工業化が進展しいます。

    逆に日本では少子化に起因する人口減少が社会的な問題となっています。
    厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所が2017年4月に発表した「日本の将来推計人口」によれば、日本の人口は2053年に1億人を割り込み、2065年には8,808万人と現在の約3分の2まで縮小すると予想されています。
    そんな日本も圧倒的な経済成長を成し遂げた1960年代から90年代初頭、日本も人口ボーナス(期)だった事実があります。

    インドネシアの人口は約2.70億。10億人を超える中国やインドには及ばないものの、日本と比較すれば約2倍弱にも達する世界第4位の人口大国で、今後も増加傾向が続き、2035年には3億人を超えることが予想されています。

    人口チャート
    https://www.ceicdata.com/ja/indicator/indonesia/population

    インドネシアの各世代の割合です。

    X世代 :1965年~1980年生まれ(2022年現在42歳~57歳) 約5,865万人で総人口比21.88%
    Y世代ミレニアル世代:1981年~1996年生まれ(2022年現在26歳~41歳)約6,938万人で総人口比25.87%
    Z世代:1997年~2012年生まれ(2022年現在10歳~25歳)約7,549万人で総人口比27.94%

    ③インドネシアの暮らし

    ○国民性
    インドネシア人は一般的に実直、誠実で規律正しく、礼儀を重んじる人々で、謙譲も美徳とされています。
    白黒をつけるような言い方は好まれせん。
    インドネシアは多民族国家、多宗教でありながら、それぞれの価値観を尊重しあう寛容な心があります。
    規律よりもその精神を大切にします。
    インドネシア精神の特徴に「Gotong Royong(ゴトング ロヨング)」があります。
    ※「Gotong Royong」とは、お互いの協力・助け合いを表す言葉。

    基本的にが明るく、陽気で、のんびりした人が多く、知らない人でも、目があうと必ずニコリと笑顔が返ってくるフレンドリーさがあります。

    人に怒らない、人のミスを責めないという環境で育ちますので、自分の失敗や短所を指摘されると、すごくプライドが傷ついてしまいます。人前で大きな声で怒らないといった気遣いも必要です。

    インドネシアでは身分証明書に宗教を記入する欄があるくらい、国民ほぼみんなが宗教を持っています。
    日本人は無宗教の方も多いですが、そのことはインドネシアの方に初対面で理解してもらうのが難しいくらいです。

    また国民の約90%はイスラム教徒ですが、豚肉とアルコールを避けており、男女の親密な関係や女性の肌の露出も禁じられています。崇拝を中心に生活が回っているので、生活の中で何よりも優先されるべきものです。
    そういった信条に対する理解を示すことが大切なひとつです。

    また「tidak apa apa」(ティダアパアパ)・・・インドネシア国民がよくつぶやく言葉です。
    これは「なんてことない」「大丈夫」という意味です。

    インドネシアの国民性は、このように素朴で人情味あふれる素敵な人たちが多いです。

    ○インドネシア住宅

    住宅を大別すると、アパート、サービス・アパートメント(ホテルなどに隣接し、ホテルと同様に掃除、シーツやタオルの取り替え等のサービスが受けられます。)、一戸建てがあります。
    従来の一戸建ては、家政婦(夫)、警備員、庭師などの使用人を多数雇う必要があったり、治安、維持管理にリスクがあるため、入口にゲートがあります。
    都心部は、警備員を配置した安全性を重視したコンプレックス戸建てや中高層マンションが増えています。

    ○インドネシア衣服

    基本的に薄手のシャツや半袖のTシャツに短パン、長パンのスタイルが多いです。
    足元はサンダルですが、場所によってはスニーカーを履いたりと全身ラフな感じです。
    ビジネスシーンでも「クールビズ」のスタイルが基本となっています。
    いわゆるノーネクタイ、ノージャケット、半袖シャツです。ズボンはスラックスと革靴というスタイルです。

    またイスラム教では、男女共に体の露出を少なくすることが求められています。特に女性は、Tシャツやタンクトップなどの二の腕が見える服装、首や肩を露出しているのはよくないため、目や顔だけを見せて体全体を隠す「ヒジャブ」と言われる布を着用する人が多いです。

    また日本では着物というように、インドネシアにも伝統の民族衣装があります。

    ○バティックといわれる独特な柄のシャツ。
    蝋を使ったろうけつ染めという技法で染められた布のことを指します。
    ジャワ島で作られたものが有名なため、「ジャワ更紗」と呼ばれることもあります。
    バティックの始まりは17世紀の王宮や貴族にあります。
    現在は、会社や冠婚葬祭など正装として用いられています。
    そんな長い歴史を持つバティックですが、地域によって絵柄や色合いが異なります。
    またバティックは2009年10月9日にユネスコ無形文化遺産にも登録されました。

    ○ケバヤ
    ケバヤはインドネシアの民族服となっており、より正確にはジャワ人やスンダ族、バリ人のものである。元々はケンバンと呼ばれる衣服を、上流貴族である表現手段として改造したものです。
    「ケバヤ」はアラビア語に由来し、カバは「衣装」を意味し、ポルトガル語でインドネシアに入ってきました。
    インドネシアの伝統的な祭り、国の主要なお祝いにおいて着用者が敬意を表すためにインドネシア人によって着用されています。通常のブライダルガウンを着る代わりに結婚式でも使用されてきてます。

    ○インドネシアの食事

    多民族国家であるため、それぞれの民族ごとに郷土料理が存在します。
    インドネシア料理は、例えば、パダン料理、ジャワ料理、スンダ料理など、各民族の郷土料理の集合体であり、それぞれに味の特徴なども大きく異なっています。

    西スマトラ島の郷土料理のパダン料理は、、唐辛子などの香辛料をふんだんに使った辛さが特徴の料理。
    ジャワ料理は、甘めの味付けが、スンダ料理は、あっさりとした味付けです

    主食は米で、日本の食事と共通しています。
    日本のお米とは違い、パサパサと食感が特徴的です。
    インドネシア人の多くは、「米を食べないと、やはり力が入らない」という感覚を持っていてます。
    日本以上のお米好きかも知れません。

    最近では、スプーンやフォークが使われることも多いですが、手食の文化が根付いているため、基本的に食事は手で食べることが多いです。
    そのため、机にはフィンガーボウルと呼ばれる、右手を洗うための器が用意されていて、食事の際には、それで右手の指先をきれいに洗って、中指、人差し指、親指を使って、食事をスプーンのようにすくって食べるのです。

    使用する手は、必ず右手で、左手を使うのは禁止されています。
    聞いたことがある方も多いと思いますが、左手は、イスラム教では、不浄の手とされています。
    食事の時以外でも右手は、握手をする時、人に物を渡したり受け取るなど、人と接する時に使います。

    またスープを飲むときは音を立てない、食器は食卓から持ち上げずに食べるのがマナーとされています。

    ○教育
    教育制度は日本と同様、6・3・3制です。
    現地の小学校、中学校への日本人子女の入学は可能ですが、日本人学校もあります。

    ○交通事情

    広大な地域に17,000を超える島々が点在するインドネシアは飛行機がかかせません。
    時間に余裕があれば船を使ったり、島内の移動にはもっぱらバスが使われます。
    ただこの公共の交通機関もインドネシアは少し遅れをとっています。
    また高速道路も出来て、道路事情は少し改善されてきましたが、一般に道幅は狭く、その上かなりのスピードで走るので、十分な注意が必要です。またジャカルタは世界一交通渋滞が激しいと言われるほど、慢性的な交通渋滞が起こっています。時間に十分余裕を持って行動する必要があります。

    ○電子マネー
    インドネシアではクレジットカードはあまり普及していませんが、クレジットカードなしでも利用ができる多くの電子マネー決済システムが存在します。
    2021年4月現在、インドネシアは56もの電子マネーサービスがあり「電子マネー激戦区」なんて言われています。
    広く流通しているのは、配車アプリの大手Gojekが運営する「GoPay」、インドネシアを代表する複合企業リッポーグループ系の「OVO」、そして中国「Alibaba」の関連企業アントファイナンシャルとインドネシアのメディア関連企業EMTEKが提供する「DANA」の3つです。

    ○スポーツ
    スポーツではサッカーが人気です。
    ただ現時点では強豪国とは言えず、国内リーグや代表戦よりもヨーロッパリーグの方が人気です。
    同様に国技と言われているバドミントンも人気で、屋外でも街のあちこちでバトミントンを楽しむ姿が見られます。老若男女、誰でも楽しめるスポーツです。

    ○水道水

    インドネシアの水道水は基本的に飲めません。
    ミネラルウォーターがとても普及しています。
    飲料用のミネラルウォーターは19リットルのガロンボトルに入って販売され、コンビニやスーパー、個人商店などで手軽に購入ができます。

    ○トイレ

    インドネシアでトイレに入ると床や便座が水浸し…というのは普通の光景です。
    用を足した後トイレットペーパーで拭く習慣がなく、水洗いをする文化なのです。
    手動で水が出るシャワーホースがトイレの横に付いているので、それで洗い流します。
    ただ観光地やモールなどの商業施設では洋式トイレがかなり普及していますが、紙がないことがよくあります。

    ○親日家?

    過去、日本の植民地だったのですが、日本を敵視することはなくインドネシアと日本は非常に友好的な関係を築いています。
    インドネシアにとって、日本は輸出入の最大の貿易国。日本へ石油・石炭・天然ガスなどのエネルギー資源を輸出し、プラスチック・鉄鋼・電子機器などを輸入しています。お互いに貿易の上位国であるがゆえに、その関係は友好であり、日本人に対しても親日的です。
    近年では日本語を学ぶインドネシア人も増加しています。

    日本のアニメやコスプレなどの文化、寿司やラーメンなどの日本食も人気があります。高校の第二外国語は日本語が人気なほど若者にも親しまれています。

    「大相撲ジャカルタ巡業」に2日間で1万5,000人近くの観客が来場したり、AKB48の姉妹グループとして誕生したアイドルグループJKT48が人気を博すなど、日本文化の浸透も急速に続いいることがわかります。
    今後、日本とインドネシアの経済・人的交流がさらにその幅を拡げていくことは確実です。

    ④インドネシアの物価

    インドネシアでの通貨はインドネシアルピアで、ルピアの語源はインド通貨のルピーから来ているようです。

    現在のレートは、1円110.20ルピア。
    100,000ルピアは約900円という事になります。
    (2022年8月現在)

    インドネシアもまだまだ「新興国」なので、日本よりも安いものがたくさんあります。
    ただ地域によってかなりばらつきはあります。
    バリ島などの高級リゾートホテルでは物価は日本と同等、またはそれ以上になることがあります。

    5年ごとに行われている中央統計庁の生活費調査によると、首都ジャカルタの1か月の生活費は平均1,346万ルピア(約12万円)でした。

    34の州と56の県庁所在地および市を対象とした中央統計庁の2018年生活費調査によると、首都ジャカルタの1か月の生活費(消費支出と非消費支出の合計)は1,690万ルピア(約16万円)。
    最も安いとされたのはバリ島の町シンガラジャで、673万ルピア(約6万円)。

    インドネシア全土の平均月収は169.821ドル(21,906円)でした。(2021年出典:CEIC)

    https://www.logi-square.com/overseas/column/detail/220601のグラフ

    しかしながらインドネシアは経済格差が大きい国です。全土の平均月収は月2万円ですが、都市では一人で20万円以上稼ぐ人も珍しくありません。

    インドネシアの経験年数ごとの平均月収

    インドネシアの大卒者で、経験年数別の平均月収は下記の通りです

    https://www.logi-square.com/overseas/column/detail/220601のグラフ

    以下が平均的な食材の相場です。

    卵1kg(約16個)・20,000ルピア(約181円)
    牛肉100g・・・・・・12,000ルピア(約108円)
    お米5kg ・・・・・・60,000ルピア(約550円)
    牛乳1L・・・・・・・・15,000ルピア(約140円)
    コーラ1.5L・・・・・15,000ルピア(約140円)
    ビール500ml・・・33,000ルピア(約300円)
    タバコ1箱20本・・・・30,000ルピア(約280円)
    ポテトチップス・・・・10,000ルピア(約90円)

    次に家賃相場です。

    首都ジャカルタのマンションの家賃を調べてみると、部屋だけ借りるkosという下宿(5畳位)40万ルピア(約3,300円)から上は、3,000万ルピア(約27万円)まであります。
    平均相場は、450万~900万ルピア(約4万円~約8万円)程度です。
    上記は、一人暮らしのイメージです。
    10万円以上出せば、プールやフィットネスジムなど併設している所もあります。

    またインドネシアでは年間契約が一般的です。

    次に光熱費相場です。

    ○水道代

    インドネシアの水道水は基本的に飲めません。
    一般家庭で、約400円程度が月平均的な水道代です。
    飲料水用に各家庭で設置しているウォーターサーバーの水が、19リットルで200円くらいです。

    ○ガス代

    インドネシアではプロパンガスがメインです。
    大きさは2種類あり、3kgで約200円、12kgで約1400円程度です
    日本のように業者が定期的に交換してくれるのではなく、ガスが無くなったら自分で買いに行くか、業者に連絡をして取り替えます。
    12kgだと3ヵ月程度は持ちます。

    ○電気代

    日本と同じように契約ワット数によって基本料金が異なります。
    小規模家庭の平均料金は約25万ルピア~45万ルピア(約2,300円~4,200円)、中・大規模家庭で約70万ルピア以上(約6,500円)でしょう。
    家庭用インターネット回線は30万ルピア(約2,700円)前後となっています。

    ○交通費

    ジャカルタなどの都市部を除き、インドネシアは公共交通機関が整備されていません。
    ガソリン価格は1リットル約80円程度です。
    タクシーが、5,500~7,000ルピア(約49~65円)

    ⑤インドネシアの経済

    インドネシアは世界銀行の分類で上位中所得国に位置付けられています。2020年に基準に到達し、下位中所得国から引き上げられました。一人当たりGDPがマレーシア・タイに続く5位。
    2045年に一人当たりGDPが3億2,000万ルピア(約2.2万米ドル)になり、先進国入り。また、名目GDPは7兆ドルとなり、世界の5大経済国に入るという目標を掲げています。

    主要経済指標
    ・実質GDP:10,493億米ドル(2019年、出典:国連統計)
    ・一人当たり名目GDP:4,174.9米ドル(2019年、出典:外務省)
    ・平均所得:月収2,756,345ルピア(約2.1万円)(2020年8月、出典:インドネシア中央統計局)
    ・失業率:2019年5.3%、2020年8%(出典:IMF)

    GDPグラフ

    (データ出典:国連統計)

    実質GDPは通貨危機後の1998年より20年以上、右肩上がりで増加を続けています。

    2009年はリーマンショックの影響で成長率が鈍化しましたが、それでも4.63%の経済成長を維持しました。これは多くの国がマイナス成長になったことに比べると高い成長率です。

    GDPの規模は15,434.2兆ルピア(2020年)で、日本円に直すとおおむね120兆円弱。
    ASEANの約35% 程度を占め、同域内最大の経済圏となるため、人口の多さも含めインドネシアは「ASEANの盟主」と呼ばれたりしています。

    2022年2月7日に発表した昨年10-12月期のGDP(国内総生産)成長率は前年同期比で5.02%増)。市場予想の4.81%増、前期の3.51%増を上回りました。

    GDPの構成は、消費が6割弱、総固定資本形成が約3割となり、典型的な内需主導型の経済構造となっています。2045年に世界トップ5の経済大国となる目標を掲げているインドネシアにとって、外資の力を借りた経済成長は必要不可欠であることから、積極的な外資誘致を進めようと、2020年に当地の複雑な投資関連法案をまとめた「オムニバス法」が成立しました。 オムニバス法は、これまでの投資やビジネスに関連する様々な法令を見直し、手続きを簡素化することによりインドネシア国 内外からの投資誘致や新規事業を促し、更なる雇用創出をさせることを主な目的としています。

    (最近の動向)
    世界銀行、インドネシアの2022年経済成長率を5.1%と予測
    https://www.jetro.go.jp/biznews/2022/07/e0a13c9d50a0972b.html

    今後10年のインドネシアは、非常に重要な舵取りを必要とする時期に差し掛かっているといえます
    https://datacommons.org/place/country/IDN?utm_medium=explore&mprop=count&popt=Person&hl=ja#

    ⑥(インドネシア日系企業)
    https://www.reeracoen.co.id/ja/articles/ac2b1a(グラフ化)

    日本企業の進出状況

    2020年1月にJETROが行なった調査では、現在インドネシアには1,489社の日系企業があると報告されています。

    1973年にトヨタが進出し、続々と日系自動車メーカーが進出し、ジャカルタ周辺には、日系企業の製造業向けの工業団地が形成されました。

    食品業界では、大塚製薬、ヤクルト、グリコ、日清食品、キューピー、雪印メグミルクなどが進出しており、現地スーパーでも見慣れた商品を多く手に入れることができます。

    インフラ業界でも日本企業の動きが目立ちます。NEXCO 西日本および JEXWAY(日本高速道路インターナショナル株式会社)が、道路PPP事業に参入を発表しました。

    鉄道では、首都ジャカルタから第2都市のスラバヤまでの特急専用線路、ジャワ島横断鉄道に関して日本が協力し、2020年の着工。

    ソフトバンクグループも、配車大手Grab(グラブ/シンガポール)を通じて、20億ドル(約2,160億円)を投資しました。

    その理由に豊富な天然資源が背景にあります。
    インドネシアの、広大な国土には、石油・天然ガス・石炭・錫や銅などの鉱物資源の埋蔵量が豊富であり、天然ゴムやコーヒーや紅茶など、多様な天然資源に恵まれています。
    広大な土地を活用した農業、建設業、インフラ産業などの他、国土と資源を生かしたエネルギー生産拠点としても注目されており、商社やホテル、ゼネコン等の企業の進出も増えています。
    内需を拡大させる人的資源に加えて、このような天然資源のアジアへの輸出による外需面での成長もインドネシア経済を支えているのです。

    インフラ投資もさることながら、特に内需を中心にビジネスチャンスがさらに有望視されています。

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